昔のキャバクラで働いていた友人が過去の自分の指名客に暴力を奮った時の話を書きます。

そうですねぇ。
あの当時友人は19歳の時に働いていたキャバクラ店の自分の指名客と普通のプライベートの交際をしていて、しょっちゅうデートをして色んな買い物をしてもらっていました。(その男性はキャバクラ店があったエリアと同じエリアの外れのタイヤ会社に勤めるごく普通の一般社員でした。顔はあの外国のハンサム俳優のレオナルド・ディカプリオに似ていてました、性格はかなりおっとりした感じでした)

ただその買い物金額が半端じゃなく凄かったで、いくらなんでもその指名客だった男性はまだそれなり若い感じだったので非常にお気の毒な感じがして、そういう印象が今でもとても強く、思い出すたびあの時は本当に可哀想だったなと思います。

キャバクラの友人の話によるとその過去のお店の指名客だったイニシャルKNの男性の買い物の内容は、丸井の十万円以上は軽くするDCブランド物の洋服だったり、総額25万円以上のバッグだったり、よく平気でそんな高い物を買うなと思うほどの目の玉が飛び出そうなものばかりでした。

ただ、最終的にその指名客だったKNという男性は、友人と会うたび買い物の連続で、どんなものを買って欲しいのかをKNという男性に告げるのみが日常会話で他の話がまったくなく、デートではなくてただの買い物の使いっぱしりみたいな扱いを受け続けていただけというのが、あの頃の正真正銘の真実でした。

そして、肝心の暴力事件の話ですが、それはある日突然起こりました。

友人の話によると最後は、毎月100万円以上は買い物をさせるような関係になり、KNさんは現金だけは足らなくなりカードからカードの枠を走り、殆どカード払いで買い物するようになったんだそうです。

さらに、その当時、3人でよく会って食事に行ったこともあったんですが、その食事の場所ですら友人は残酷にもKNさんに買い物の話しかしていませんでした。もちろん、次は何と何を買って欲しいだとかそんな話ばかりでした。

そんな矢先、やはり買い物の量が凄くなり過ぎて、カードの毎月の支払い額が12万円という信じられないような大きな金額に膨らんだために昼間のタイヤ会社の収入だけでは全然足らなくなり、昼間のタイヤ会社が終了後、いったん家に帰ってから明け方まで仮眠してから深夜過ぎくらいに飲み屋でコンパニオンの送りのバイトをしていました。つまり、水商売のコンパニオンさんのドライバーの仕事ですね。

なので毎日の睡眠時間はおそらく当時のKNさんは実質2,3時間かそれ以下だったのではと思います。

その水商売の送りのバイトが始まる前の時間にそろそろ起きているだろうなと思う時刻頃に友人がKNさんの携帯電話に電話にして、(留守だったとしても友人の性格だと何回もコマメに留守電にメッセージを入れていました)『アルバイトが始まる前に少し会いたい』ということを告げ、KNさんの送りのバイトをしている水商売のお店の駐車場で待ち合わせたことがありました。

つまり、事件はその時起きたのです。

車でその駐車場に姿を現したKNさんを発見するやいなや車のドアガラスを両手の拳でガンガンとブチまくり、脅かしてから車の窓ガラスを少しだけオープンさせるとそこにいきなり手を突っ込んでロックを操作する部品部分を即座に解除に操作し、車のドアを強引に勝手に押し開け、あっけにとられてそのまま車からすぐ飛び出すように外に出てきたKNさんの頭部を思いっきり拳で叩いて危害を与え、その時に怯えるようにKNさんが片手で一万円札を出したのですが、それを見た途端一言も何も語らず、もちろんお礼も一切なしで即座に片手で奪い、取り上げて「これっぽっちじゃ足りないけど一応もらっておくから・・・」みたいなわけのわからない最初から最後まで本当に自分勝手でまるで傍目から見ると単なる恐喝傷害事件と変わらないような対応を平然と行ったのでした。

本当に怖かったです。KNさんは男性だというのにただただずっと怯えるばかりで無抵抗のままいいなりでした。
いったいどういうことなのでしょう。
ただ当時はひたすら怖かったので本気でその件に関して意見したり戦う勇気も喪失するほどの勢いだったことは確かです。

その後、自分はさすがに良心がいたみ、前に友人から、自分の代わりに聞いて欲しいことがあるから電話をタイヤ会社にして来てくれと頼まれて教えてもらった電話番号のメモをまだ持っていたのを思い出してコッソリKNさんに電話してしまったことがありました。勘違いしないで欲しいのは、この場合は友人から彼氏をとろうという気はサラサラなく(というか、ハッキリいってあの関係は彼女と彼氏とか恋人かそういった純粋な関係とはまったくかけ離れているようでした)ただただ、この間見たあの事件があまりに衝撃的で残酷だったので、その後どうなったのか、どうしているのか心配でお気の毒だったので元気かどうか知りたくて電話しただけでした。

その時の会話内容は下記のとおりです。
私がKNさんにあれから大丈夫でしたか?元気ですか?みたいな話をしたら「なんとか頑張っています」というようなことをいっていました。その他に友人のことをどう思っているのかと尋ねたところ「すごく好きだし僕にはもったいないと思う」と言っていたのですごく驚いたし立派だなと思いました。あのような酷い目にあった直後であるのに終始、自分にはもったいないという表現をしていたのでした。

それから本当にずぅずぅしいかとは思ったのですが、ついでに友人との結婚についてどう思っているから尋ねたらこう答えていました。「もちろん、最初から結婚は考えていました。でももう限界です。僕なりにずっと努力して頑張ったけれど、彼女にはそれが伝わらなかったと思います。彼女は凄く立派な女性で僕にはもったいないです。僕は彼女を幸せにする自信がありません」という大変綺麗な心温まる言葉を私に告げてきました。

その時の彼の状態はまるで“恋の奴隷”そのものでした。

さらにこうも言っていました。「カードの枠の限界から限界を超えて、もうこれ以上は一銭も払えないです」「支払いが大変で親にも300万円借りました、親に合わせる顔がないです」「毎日眠たいけど支払いが毎月12万円なので頑張って二つかけもちの仕事をしています」などとずっとぼやいていました。

結局そういった話が終わってから電話をすぐに切り、個人的に仲良くなるなんてことは絶対にありませんでした。というかちょっと私の好みの性格ではない、というかあんな酷い目にあった姿を目の当たりに見てしまったショックもあり、今度女性と知り合うならその男性も多分、そのような過去を知らない自分の傷口に絶対に触れることの無い相手の方が良いはずなのでそれきり二度と電話はしませんでした。もちろん相手も電話して欲しいとは言っていませんでした。

ところがです。あの事件以後に友人が私にその男性について語った言葉は次のような悲惨なものでした。「あの男は、どうせ私とっ別れた後もまた似たような女にひっかかって結局同じことの繰り返し、そういう運命に決まっている」と言いながらあざ笑うように高笑いをしていたのでした。それはすごくショッキングな光景でもあり、同時に世の中の無常を物語っていると思いました。